11月 22

平成29年度の土壌汚染技術管理者の試験問題に1,4-ジオキサンが出題されました


皆様こんにちは!

先週末、土壌汚染調査技術管理者試験の勉強会を社内で行いまし

た。今回は、平成29年度試験の正解も環境省のホームページで公

開された最初の勉強会となりました。

 

まず、最初の午前の問題1については、受験された方は、「試験

開始までの待ち時間に問題1の内容が透けて見え、1,4-ジオキサン

の問題であることが分かり予想外だったのでドキドキした」と

われておりましたが、日々情報を確認していれば対応できる問題

です。

以下が問題文です。

「問題1 1,4-ジオキサンの性質に関する次の記述のうち、もっとも

適当なものはどれか。

なお、常温常圧状態とする。

(1)  比重は、トリクロロエチレンに比べて大きい。

(2)  水溶解度は、トリクロロエチレンに比べて大きい。

(3)  分子量は、トリクロロエチレンに比べて大きい。

(4)  オクタノール/水分配係数は、トリクロロエチレンに比べて大

きい。

(5)  蒸気圧は、トリクロロエチレンに比べて大きい。」

一見細かい知識を要求しているような問題です。CERI 一般財団

法人 化学物質評価研究機構の公開データベースで調べると次の

ようなことが分かります。

 

項目                         1,4-ジオキサン    トリクロロエチレン

比重                         1.0329       1.4649

水溶解度                           自由に混和        1100mg/l

分子量                      88.11              131.39

オクタノール/水分配係数   -0.42        2.42

蒸気圧                      4.1kPa(20℃)      8.0kPa(20℃)

 

よって、正解は(2)です。私が思うに、問題作成者は、このような

細かい知識を要求したかったのではなく、

1,4-ジオキサンがトリクロロエチレンよりも水に溶けやすいこと

を知識として要求したかったと思います。

何故かというと、1,4-ジオキサンは、土壌環境基準に新たに加わっ

たにも関わらず、土壌汚染対策法の指定基準でないからです。

その理由が、同じ特定有害物質のグループである第1種特定有害物

質でありながら、土壌ガス調査ができないからです。土壌ガス調

査で検出が難しい理由は、水に溶けやすいため、土壌ガスとして

留まらずに土壌中の水に溶解してしまい、土壌ガスとして検出さ

れにくいという性質をもっているからです。

その他、土壌汚染に関することは、何でも当社にご相談下さい

 玉木

【参考資料】

平成27109日のパブリックコメント「(別添) 土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直しその他法の運用に関し必要な事項について(第2次報告)() http://www.env.go.jp/press/101500.html

 

「2.1,4-ジオキサンの調査方法及び措置・運搬・処理方法について

(1)現行の調査方法と1,4-ジオキサンに対する適用の問題等

1,4-ジオキサンは、水に任意に溶解することから、土壌中に存在した場合、降雨等で下方に浸透しやすいと考えられる。また、環境省が実施した室内実験では、地下水に流れがある場合は他の特定有害物質よりも流出しやすいことや、一般的な水分を含む土壌では土壌ガスとして検出されにくいという結果が出ている。

1,4-ジオキサンは相対的に物性が近い第一種特定有害物質に分類することが考えられるが、上記の知見から1,4-ジオキサンは土壌の水相に存在すると考えられ、揮発しにくい状態であるため、土壌ガス調査で有無を把握することが困難である。

ただし、地下水位が高く土壌ガス採取不能な場合の地下水調査であるならば、水に混和した状態の1,4-ジオキサンの有無を把握できる可能性がある。」


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