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土壌汚染調査の株式会社ジオリゾーム

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つっちー

切削油を使用していると、油汚染のリスクは高くなるんでしょうか。

もりかみ

油汚染のリスク低減も含めて、特に最近、環境対策のため「油性切削油」ではなくて、「水溶性切削油」が使われることが増えてきています。

今回は、「油汚染に関係する切削油」。特に最近、環境対策のため「油性切削油」ではなくて、「水溶性切削油」が使われることが増えてきているので、「水溶性切削油と油性切削油」について考えていきたいと思います。

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1. 切削油とは?

切削油(せっさくゆ)とは、金属などの材料を切削・研削する際に、摩擦を減らし(潤滑作用)、発生した熱を冷やし(冷却作用)、切り屑を洗い流す(洗浄作用)などの目的で使われる油剤の総称です。
これらにより、加工精度の向上、工具の摩耗抑制、仕上げ面の改善、切り屑による加工不良の防止、加工熱による機械の熱膨張抑制などの効果をもたらします。

主な役割のまとめ

潤滑:摩擦や工具摩耗を抑制する
冷却:工具や被削材の高温化を防ぐ
切り屑除去:切削状態を正常に保つ
ベースは鉱物油や合成油であり、さまざまな添加剤を配合して加工特性を調整します。

つっちー

では、具体的に、油性切削油と水溶性切削油の違いを比べてみます。

2.油性切削油と水溶性切削油の違い

切削油は、工業製品の加工や加工工程で使用される重要な液体です。切削油には、油性と水溶性の2つの主要な種類があります。

油性切削油の特徴

油性切削油は、鉱物油や合成油をベースにした切削油で、潤滑性に優れる点が最大の特徴です。
特に鉄系や難削材の加工では摩耗を抑え、工具寿命を延ばす効果があります。
一方で、油分そのものを使用するため、切削中に油煙や油臭が発生しやすく、作業環境が悪化することがあります。また、加工後のワークや機械に油膜が残るため、後処理(洗浄工程)が必要になる場合も多いです。

メリット 

・工具と材料の間に油膜を形成し、摩擦を減らすことで加工品質を向上させます。
・また、切削時に発生する熱を吸収し、工具の寿命を延ばす効果もあります(高い潤滑性能)。従って高精度の加工に向いています。
・金属加工において、金属表面が酸化してしまうことがあるが、切削油が金属表面を保護し、錆の発生を防ぐ(高い防錆効果)。
・切削時に発生する金属粉やチップを油中に浮かせ、排出しやすくすることで、加工品質を向上させる(切削粉の除去効果)。
・長期間の使用が可能であり、経済的。

デメリット

・油性切削油は石油由来の成分を含んでおり、その処理や廃棄物の管理には注意が必要。
・油臭やミストの発生
・油膜が残りやすく洗浄が必要
・引火性や廃液処理で環境負荷が大きい

水溶性切削油の特徴

水溶性切削油は、水に乳化・可溶化して使う切削液で、冷却性能に優れるのが特徴です。摩擦熱の発生しやすい高速加工やアルミ・ステンレスなどの非鉄金属加工に適しています。油性に比べると潤滑性はやや劣るものの、最新の添加剤技術によってその差は縮まりつつあります。

また、水を主体にしているため、切削時の油臭や煙が少なく、作業環境が快適になります。加工後のワークや機械表面も油膜が残りにくく、洗浄性が高いことから、環境負荷の低減にもつながります。

メリット

・冷却性能が高い
・油臭や煙が少なく作業環境が良好
・水に希釈して使用するため、引火点がなく火災のリスクがない
・油膜が残りにくく洗浄が容易
・環境負荷が比較的低い

デメリット

・潤滑性能は油性より劣る場合がある
・液管理(水質・濃度・腐敗防止)が必要

・水溶性切削油は一部の成分が生分解可能であるものの、一部の有害な成分も含まれているため、環境への影響を最小限に抑えるためにも適切な処理が必要となる。
・鉄系の重切削には不向きな場合がある
・錆や液の飛散に注意する必要がある
・水溶性切削油は油性切削油よりも高価
・定期的な補充が必要であり、管理が煩雑になる可能性がある

水溶性切削油の種類

エマルション

鉱油や脂肪油などの油性成分が主成分で、界面活性剤や水などを加えて安定化させた油剤。原液を希釈して使用します。希釈液は乳白色。

ソリュブル

鉱油や脂肪油などの油性成分が主成分で、界面活性剤や水などを加えて安定化させた油剤。原液を希釈して使用します。希釈すると外観は透明または半透明になる。

ソリューション

水に溶ける成分のみで構成されている油剤です。希釈液は透明。

3.まとめ

環境対策の観点からの動向

近年は、作業者の健康や工場環境の改善、さらに廃液処理の容易さといった環境対策の観点から水溶性切削油が選ばれるケースが増加しています。特に自動車部品や精密加工分野では、環境規制やSDGsへの対応の一環として水溶性切削油の導入が進んでいます。

土壌の油汚染は、鉱物油が対象となりますので、鉱物油の割合が少ないもしくは無い、水溶性切削油は油汚染のリスクが減ることとなります。

まとめ

油性切削油:潤滑重視、重切削や鉄系に強いが、油臭・油膜・環境負荷が課題。
水溶性切削油:冷却重視、環境や作業環境にやさしく、多くの加工で普及傾向。ただし液管理が不可欠。

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