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金属スクラップ
つっちー

金属スクラップ工場跡地を売買したいのですが、土壌汚染の懸念が問題になって。ご相談をいくつか頂いていますよね。

さえき

金属スクラップ工場は、様々なものを受入れるがゆえに、色々な物質を取扱ってしまう可能性が高いので、売買の際に自主的に土壌汚染調査をするケースが多いですね。
具体的にどんな物質の可能性があるのか、説明していきます。

土壌汚染調査の内容と費用、自主調査の土壌汚染調査で用途別に気をつけるポイントを詳しくまとめた無料冊子ができました

金属スクラップ工場の荷受可品目は?

そもそもスクラップ事業とは?

スクラップ事業とは、鉄・非鉄金属スクラップ、製造工場や建築現場から発生する鉄スクラップや、銅、アルミ、ステンレス、真鍮、砲金などの非鉄金属スクラップ、VA線、アンテナ線等の電線くず、自動車スクラップ、雑品スクラップなど様々なスクラップを適正価格にて買取り、リサイクル原料へと転換するための処理加工を行う事業です。SDGSが叫ばれる中、無くてはならない事業ですね。

つっちー

具体的に、金属スクラップ工場では、どんなものを荷受けしているのでしょうか?

企業様によって異なりますが、一例を紹介していきます。

鉄スクラップ(鉄屑)

建築物などに使われる鉄筋や鉄骨、車両や船舶などの一般社会に出回る鉄製品が破棄された物に加え、工場などの金属加工で発生する切削・裁断屑なども鉄スクラップとして買取・回収し、切断、破砕等を経て製鋼原料として再利用されます。

ギロチン材(鋼板、H鋼など)、級外(一斗缶、トタンなど)、ガス切り材(重機、フォークリフトなど)、新断(自動車などの製造工場で鋼鈑を切断加工した際などに後に残る端材)、ダライ粉(旋盤等で金属を削る時に出る切削屑で切り粉(きりこ)・研磨粉(けんまこ)、研磨屑などと呼ばれることもある)などがある。

非鉄金属スクラップ

銅やアルミニウム、ステンレスなど鉄以外の金属は非鉄金属と呼ばれ、それぞれが持つ特殊な性質を活かして工業製品や建築資材など分野を問わず幅広く利用されています。
鉄スクラップと同様に、工場での製品製造過程で発生したり、製品として使われなくなったりした非鉄金属はスクラップとして回収・買取され、非鉄金属原料として再利用されます。また、産業機械や家電・OA製品、車両部品など各種素材が混じり合った製品は雑品として買取をし、分解選別を行った後に再資源化されます。

電気や熱を伝えやすい性質があるため、電線や銅管など産業機械から家電製品まで通電や熱交換を必要とする製品に幅広く利用されています。

電線・雑線・被覆線

電線・雑線スクラップは工場やビル、家庭等で利用されていて使われなくなった廃電線です。銅でできた導体を絶縁のためにビニールやゴム製の被服材で覆われており、銅部分と被服部分を分離して再利用されます。

アルミニウム

軽量で加工がしやすい金属で、車輪のホイールやサッシなど軽さが求められている製品で多く利用されています。また飲料缶にも使われており、リサイクルの代名詞となるほど再利用が進んでいます。

参考資料:アルミニウムとは

ステンレス

耐食性を向上させるためにクロムやニッケルを含ませた合金鋼です。国際規格の定義では、ステンレスは「クロムを10.5%以上、炭素を1.2%以下含む合金」とされています。さび止めのめっきや塗装をする必要がないので屋外や湿気のある場所、またその美しさから家電製品や厨房器具などにも使われています。

真鍮(brass(ブラス))

真鍮(brass(ブラス))とは、銅と亜鉛を混ぜ合わせた合金のことを指し、別名:黄銅(こうどう、おうどう)とも呼ばれます。 特徴として、熱によっていろいろな形に加工がしやすい金属であるため、デザイン性の高いインテリア用品や装飾品、文房具などに使われています。また見た目の美しさから仏具や金管楽器などにも利用されています。

砲金

砲金は耐磨耗性や耐食性に優れている銅と錫(スズ)の合金で青銅とも呼ばれます。その特徴から水道メーターやバルブといった水道設備関連、また歯車,軸受などの機械部品の鋳物でよく利用されています。

その他非鉄金属・雑品

上記以外の鉛や亜鉛、バッテリーなど、あらゆる非鉄金属スクラップや、産業機械や車両部品など各種素材が混じり合った製品は雑品として取扱います。

車両・機械・大型スクラップ

自動車や建設用の重機、産業機械や輸送用コンテナなどは金属が多く使われているので、スクラップ工場によっては、作業や保管の敷地を確保して解体や素材毎の分別をしています。
主なものとしては、自動車、機械、重量機械、建設機械、自動販売機、業務用冷蔵庫、業務用陳列棚(什器)、コンテナなどが考えられます。

参考にした資料URL:
https://www.nittetuman.co.jp
https://www.keihan-p.co.jp/scrap.html

さえき

こちらに列挙した金属名のうち、土壌汚染物質に該当するのは「鉛」になります。鉄や銅、ステンレス、アルミなどは該当しません。
ただし、不純物として含まれている、もしくは、金属製品を受入れるので、他の物質も含まれているケースがあります。

荷受不可品目は?

つっちー

逆に、どんなものは受入れていないのでしょうか??

トランス・コンデンサ・安定器などのPCB(ポリ塩化ビフェニル)が含まれているものは、PCB特別措置法に基づく処理が必要なため、荷受することが不可となります。家電などの雑品は荷受け不可の業者さんもありますが、家電類等の雑品スクラップも回収している業者さんもあります。

変圧器

金属スクラップ工場でみつかる土壌汚染は?

このように様々なものを引き受ける金属スクラップ工場。土壌汚染調査をさせて頂くと、六価クロム、鉛、水銀など様々な重金属類が確認されることがあります。揮発性有機化合物は、検出される頻度は重金属類より少ないですが、様々なスクラップと一緒に持ち込まれている可能性は否定出来ません。

さえき

PCBを含むものついては、現在規制されており荷受け不可品目なのですが、現状様々なものが持ち込まれているためかと思いますが、PCBについても汚染が確認されたケースもあります。

つっちー

様々な製品を受入れて処理されているがゆえに、色々な物質の可能性があるんですね。ご不明な点、ご質問等、お気軽にお声がけください

土壌汚染調査の内容と費用、自主調査の土壌汚染調査で用途別に気をつけるポイントを詳しくまとめた無料冊子ができました

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