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土壌汚染調査の株式会社ジオリゾーム

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つっちー

パルプって紙の原料ですよね?製紙工場と土壌汚染が関係あるんですか?

さかい

パルプ工場では、紙パルプを作る際に非意図的に土壌汚染物質が発生してしまうことがあり、企業でも色々と対策が講じられてきています。

土壌汚染調査について調査の流れや内容を詳しくまとめた無料冊子ができました

紙パルプ・紙加工の製造工程

パルプとは、紙を作るための原料です。紙パルプの製造方法にもいくつかの種類があります。

化学パルプ

木材チップから繊維を取り出し、パルプを製造します。
木材チップを薬品と煮込むことで、チップの繊維をバラバラにします。バラバラになった繊維を洗浄して繊維同士を結びつけているリグニンなどを洗い出し、さらに残ったリグニンを酵素で分解します。その後、薬品で漂白し、パルプが完成します。蒸解釜の処理で出た廃液(黒液)は回収し、工場の燃料として利用しています。
木材チップ:製紙原料用に植林された木からだけではなく、建築廃材や間伐した木などから作ります。

機械パルプ

「機械パルプ」とは、機械的な力で木材をすりつぶしてパルプを製造する方法です。パルプの繊維が剛直で、繊維中にリグニン(繊維同士を接着する役割の物質)を多く含むため、長期間保存すると褐色しやすい紙ができます。

古紙パルプ

木材チップだけではなく、新聞・雑誌・ダンボールなどの古紙を再利用したパルプも製造します。

紙加工・パルプ工場で可能性のある土壌汚染物質

クロロホルム

(※クロロホルム自体は特定有害物質ではないのですが、分解すると土壌汚染対策法の特定有害物質であるジクロロメタンが発生します。

塩素ガス、次亜塩素酸塩を使用した化学パルプの漂白工程では、木材に含まれるリグニンと塩素ガスの反応により、非意図的にクロロホルムが発生します

製紙工業においては、化学パルプ、機械パルプ、古紙パルプのそれぞれの漂白工程がありますが、このうちクロロホルムが発生する漂白工程はリグニンが原料木材に含まれ、漂白に塩素を使う化学パルプのみです

<<クロロホルムが発生するメカニズム>>
パルプの漂白工程においては、クロロホルムは、主に、フェノール性化合物であるリグニンと塩素またはハイポ(次亜塩素酸ソーダ)の反応によって生成されると考えられている。 漂白工程8漂白工程で発生するクロロホルムの大部分は、塩素段およびハイポ段で発生し、中でもハイポ段での発生が多い。
参考文献:経済産業省:漂白工程の化学物質排出量等管理マニュアル 

クロロホルム発生量削減の取り組み

日本製紙連合会(以下、「製紙連合会」という)は1997年に自主削減計画を策定して、削減計画に取り組みました。その結果、クロロホルム発生量は順調に減少してきています。平成 19 年末現在、国内のほとんどのクラフトパルプ漂白工程で、塩素ガスを使用しないECF(Elemental Chlorine Free)漂白方法が導入され、ECF化が完了した工場では、クロロホルムの発生量が導入前(1997年は1665t)と比較して激減し年間688tに減少。2004年度からはPRTR法による自主的な削減に移行し、2005年度のPRTRデータで大気へのクロロホルム排出量は年間423tまで減少しています。

ペーパースラッジに含まれる重金属類

ペーパースラッジ(製紙スラッジ)とは? 

読み終わった新聞紙や雑誌などの古紙は、リサイクルされるとトイレットペーパーなどに新しく生まれ変わります。しかし、それらの古紙は100%再利用されるわけではなく、再生紙を製造する過程で月に何トンもの産業廃棄物が出てしまいます。その産業廃棄物のことをペーパースラッジ(製紙スラッジ)と呼んでいます。

このペーパースラッジは、“廃棄物”ですが、実はこれ自体も再利用することが可能です。その再利用方法として注目されているのが、ペーパースラッジを脱水、乾燥、そして焼却して作るスラッジ灰です。スラッジ灰は、表面に微細な孔がたくさんあいており、保水性や通気性などに優れています。この特徴を利用して、植物を育てるための土壌に混ぜて使ったり、セメントの原料として使われたりしています。

ペーパースラッジに含まれる重金属類

スラッジを焼却して発生したその灰(スラッジ灰)には重金属類が含まれています。
ペーパースラッジは古紙から再生パルプを取り出す時に再生できない紙の繊維が短いものや紙に含まれている顔料を分離したもので、論文から「ふっ素、ほう素、セレン、六価クロム」がペーパースラッジ灰に含まれているとされ、特にふっ素が多く含まれています。

その他にも、インクに含まれていたシアン化合物などが含まれていた論文も報告されています。

その他

ダイオキシン類

紙パルプ産業のダイオキシン問題は,1990年10月末のNHKの報道により初めてマスコミに取り上げられ、この問題を機にダイオキシン類対策特別措置法が制定された経緯があります。厳しい規制が設けられ、業界の努力により現在は規制値以下であり、1990年から取り組んできた業界のAOX自主管理(排水への有機塩素化合物の排出抑制指標)も成果を上げ2006年度で完了しています。

さかい

このようにパルプ工場では、紙パルプを作る際に非意図的に土壌汚染物質が発生したり、ペーパースラッジに重金属が含まれるということが起こります。お困りごとなど、お気軽にご相談ください

土壌汚染調査について調査の流れや内容を詳しくまとめた無料冊子ができました

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