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2025年

要措置区域と形質変更時届出区域 の実態についてフォーカス!


もりかみ

「要措置区域」と「形質変更区域」はご存じですか?

今回は、要措置区域と形質変更時届出区域について解説するとともに、
「要措置区域に指定された土地がどの程度の割合で措置をされているのか」
「形質変更時届出区域に指定された土地がどの程度の割合で措置をされているのか」
を調べてみたいと思います。

土壌汚染の2つのリスク

土壌汚染対策法は、これらの健康リスクをきちんと管理するために作られました。
同法では、上図にある2つの摂取リスクから基準を定めています。

土壌溶出量基準

・地下水等経由の摂取リスクの観点から⇒ 
すべての特定有害物質について土壌溶出量基準が設定

土壌含有量量基準

・直接摂取リスクの観点から⇒ 
特定有害物質のうち9物質について土壌含有量基準が設定

土壌汚染に関する問題は、土壌汚染が存在すること自体ではなく、土壌に含まれる有害な物質が私たちの体の中に入ってしまう経路(摂取経路)が存在していることです。

この経路を遮断するような対策を取れば、有害な物質は私たちの体の中に入ってくることはなく、土壌汚染による健康リスクを減らすことができます。
つまり、土壌汚染があったとしても、摂取経路が遮断され、きちんと健康リスクの管理が出来ていれば、私たちの健康に何も問題ないとされています。

「要措置区域」と「形質変更時要届出区域」

土壌汚染対策法では、土壌汚染状況調査により、土壌の汚染状態が指定基準を超過した場合、「要措置区域」または「形質変更時要届出区域」に指定されます 。

では、どんな汚染物質やどんな業種での区域指定が多いのでしょうか?

上の円グラフは、区域指定の事由となった特定有害物質の種類の割合を示しています 。
令和2年度では、第二種特定有害物質である重金属等による汚染が80%と最も多くなりました。

また、第一種特定有害物質と第二種特定有害物質による汚染や第二種特定有害物質と第三種特定有害物質による汚染などの複合汚染は13%でした。

右の表は、要措置区域等において行われた汚染の除去等の措置の状況を示しています。
措置については、合理的な対策の推進(過剰な措置の排除)が求められているところですが、掘削除去が占める割合は依然高く、特に形質変更時要届出区域では8割以上を占めています。

 

措置区域等の指定件数について 業種区分別での集計も行っています。
上の図のとおり、製造業の指定件数が最も多くなっています。 また、業種別に区域指定された物質の内訳を見ると、ほとんどの業種にお いて第二種特定有害物質で指定された割合が高くなっています。

ただし、生活関連サービス業・娯楽業については、第一種特定有害物質で区域指定される 割合が高いことが分かります。これは、クリーニング業等において第一種特定有害物質を含む 有機溶剤を使用することが多いためと考えられます。

<参考資料>
環境省 水・大気環境局 水環境課 土壌環境室「Ⅰ:土壌汚染対策法に関する最近の動向」

「要措置区域」「形質変更時要届出区域」 の指定件数

では、具体的に、年間どれくらい「要措置区域」や「形質変更時届出区域」に指定されているのでしょうか。

要措置区域に指定された件数はR4年で93件・R5年で71件。
形質変更時要届出区域に指定された件数は、R4年で497件・R5年で517件。

でした。近年では、毎年70~90件程度が要措置区域に指定されています。形質変更時要届出区域は400~500件ほど区域指定されています。

平成22年度以降に指定された区域の割合としては、要措置区域が約15%、形質変更 時要届出区域が約85%となっています。

指定区域は、年間どれくらい解除されている?

つっちー

では、区域指定された土地のうち、どのくらい措置がとられて、指定解除されているのでしょうか?

要措置区域(健康被害のおそれがあるため措置が必要である区域)については、R4年は70件、R5年は58件が解除されています。同年の指定された区域数と比較すると75%~80%くらいが解除されていることになります。

形質変更区域(健康被害のおそれは無く、形質変更時のときには適切に届出をして工事することが必要な区域)、については、R4年は176件、R5年は164件が解除されています。同年の指定された区域数と比較すると35%くらいが解除されていることになります。

まとめ

「要措置区域」と「形質変更区域」の指定数と解除数についてみてきました。要措置区域の解除数は80%程度とおおくの区域が対策されています。

形質変更時要届出区域の解除数については、35%程度となっています。

平成21年改正前が50%以上でしたので、そこから比べると 「形質変更区域=健康被害のおそれは無いのでそのまま維持」 という考え方も年をへてようやく浸透してきたのかなと思います。

もりかみ

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