土壌汚染調査を行う場合、鉛が環境基準を超過してしまうケースがあります。

例えば、金属加工を行っていた工場や塗装等を行っていた工場跡地など、鉛を使用していた業種が利用していた土地であれば、鉛による土壌汚染につながるというのはかなり目に見えて明るくなりますが、
実際には、鉛を使用していない住宅として利用されていた敷地でも鉛汚染が見つかるケースがあります。

鉛という物質は自然界にも多量に存在します。
例えば石の中にも基準値を超過する鉛が含有されているものがあります。
そのため、山肌を削り取った際や岩石を砕いた場合、岩石に含まれていたはずの鉛成分が土壌へ付着することがあります。
このようなケースでは家や工場を建てる際に、平坦ではない土地を造成する際に使用した盛土に基準を超過した鉛汚染が含まれていることがあります。
現在では造成に使用される盛土には土壌汚染が無いかを調べることもありますが、土壌汚染が問題視されるようになったのは平成になってからで、それ以前についてはあまり関心の少ない分野となっていました。
また都内では戦時中に空襲を受けた場所では焼夷弾に含まれていたとされる鉛が土壌汚染調査によって検出されることがあります。
鉛は土壌中で分解されることがない為、鉛を含んでしまっている土壌や地下水を摂取してしまうことで、健康被害となり得るケースがあります。
都内では井戸水等の地下水を生活用水と使用することにはかなり制限がありますが、
土遊びを行った手で家屋に触ってしまったり、粉塵などにより経口摂取をしてしまうということはあり得ます。
鉛は体内に蓄積され続けてしまうと、造血系や中枢神経や末梢神経、腎臓などに障害を起こしてしまうと言われています。鉛の健康被害
また鉛は大人よりも子供の方が、4~5倍体内に蓄積してしまうリスクが高く、影響が出てしまいやすいと言われています。
また健康被害以外からの観点から土地売買の条件として、
土壌汚染が見つかった場合には浄化対策を行うことが組み込まれている場合があります。
売却後に土壌汚染が見つかり問題となってしまったケースや、契約直前に土壌汚染が見つかりご破算になってしまったケースということもよく聞きます。
土壌汚染調査は規模にもよりますが、調査を実施してから3週間程時間を要します。
土地の売買を検討されている方は、土壌汚染調査を行うことをお勧めいたします。
事前に汚染が無い土地ということをしっかり証明できれば、安心して売買を結ぶことができますね。
土壌汚染調査で分からないこと、気になることがございましたら、
いつでもジオリゾームにご相談ください。
森上
~~~~~~2025年12月更新~~~~~~
都内で見られる鉛による土壌汚染
お元氣様です。ジオリゾーム瀬戸と申します。
本タイトルと、先のブログにもある通り、都内では鉛の使用の覚えのない土地で土壌汚染が検出されるケースがございます。
例えば、東京都の街中を歩いていると古い住宅、橋、工場跡地を見かけることがあるかと思いますが、このような場所の塗料にかつて使用されていたことをご存じでしょうか。
具体的な使用例としては
・住宅の外壁や屋根、窓枠やドアなどに
・都内の鉄橋や港湾施設(防錆を目的とした塗装)
・工場や倉庫の壁面(防錆・耐火を目的とした塗料)
などがございます。
その他用途としては、過去1970~1990年代では有鉛ガソリンが主流であり鉛の使用がありました。
例えばガソリンスタンド、ガソリンを有していた自動車整備工場などで鉛の土壌汚染リスクがあるのは想定できるかと思いますが、自動車の排ガス由来の鉛が土壌に蓄積されるケースも海外の論文で講じられております。
(出典:大気・土壌・血液中の鉛:変わりゆく世界におけるPB中毒 – PubMed)
このようなケースがあるため、鉛の使用が無い土地でも完全に安心出来ない懸念がございます。とくに、家庭菜園や外遊びなどでの土壌の間接的な摂取があると心配かとは思います。
たとえば、住宅の土壌などが不安であれば、弊社では簡易分析も行っております。こちらはご自宅の土を弊社までお送りいただくと2週間ほどで分析結果をお送りできる簡易的な土壌調査になります。費用をかけずに手早く土壌汚染を知りたい方にお勧めしております。
また、土地売買においても、健康リスクの観点から土壌汚染がある土地だと資産価値が下がってしまいます。そのため、売買成約前に土壌調査をご検討いただくことを推奨いたします。
ご相談等ございましたらいつでもジオリゾームにお問合せ下さい。引き続きよろしくお願いいたします。
瀬戸
*業務時間外は、直接担当者に繋がります。







